国語の点数を上げるポイント 長文読解は「問いの読み方」から

国語ってどうやって点数上げればいいんだろう?

本をいっぱい読んだらいいのかな?

教科書を何回も読めばいいのかな?

他の教科と異なり、国語に関しては、これといった勉強法がないのが実際のところですが、まずは国語のテストの構成を分析していくことで、点数の上げ方が見えてきます。

国語のテストの構成と点数の上げ方

国語のテストの構成は、基本的には、漢字と長文読解です。テストによっては作文が入ることもあります。また、高校になると、古文、漢文が加わります。

漢字は、知っているか知らないかだけで解ける解けないが分かれるので、ここを上げるためには漢字の読み書きをやればいいだけです。

作文は、ストーリーを作らないといけないので、ちょっと難しく感じるかもしれませんが、基本的には減点法での採点であることが多いので、話の流れや日本語としておかしくなければ、相応の点数が取れます。

古文・漢文は、それぞれテキストをやることで上がります。古文は単語や文法を覚えるので英語のような勉強方法になりますし、漢文はレ点と返り点の文法を覚えるだけで点数が上がります。ここは上げ方がハッキリしています。

問題は、長文読解です。どうやって勉強したらいいか分からない、何をしたら点数が上がるか分からない、の代表格です。

人生経験を積めば、解けるようにはなるんだけど・・・

登場人物の心情を読み取るためには、人生経験が多ければ多いほど、内容が分かりやすく、掴みやすくなるのですが、経験なんて容易に積めるものでもありません。

例えば、恋愛系の長文読解の本文中に

声をかけられて、顔が熱くなるのを感じた

という文章があったとします。

恋愛経験が全くない人だと、「主人公は風邪気味なのかな?」と判断してしまうかもしれません。

もちろん、恋愛経験があれば、「ドキドキして恥ずかしくて、顔が赤くなったんだな」と容易に想像がつくんですけど、やはりそこは経験の差です。経験がないと、いくら読んでもサッパリでしょう。

自分に経験があれば、言い回しや表情から感情が読み取れたり、「わかる~」と感情移入しやすくなったりして、心情が手に取るようにわかるようになるんですが、それは、経験がないと無理は話。

それを補うために、本を多く読もうとか言われています。

確かに、小説などの本をたくさん読めば何となく上がる・・・んですが、これを読んだら点数が上がる!っていうものでもありません。

ただ唯一、国語の長文読解で点数を取れる方法・コツがあるとすれば、それは問いの読み方です。

国語のテストは、問題文を理解するところから

すごい基礎的な話になりますが、国語のテストにおいては、まず問題文をしっかり理解することが大事です。

この問題では何が聞かれているのか、答えの仕方はどう指定されているのか。いわゆる、問いの読み方です。

これは当たり前のことに見えるかもしれませんが、そこを読み間違えてしまうと、その時点でペケです。

問いの読み方を意識しているかどうかで、意外と点数が変わってくるんです。

問いの読み方とは

読んで字のごとく、問題文の読み方です。

国語は、問題文として聞かれた内容に応じて、答えを書き分ける必要があります。

「○文字で」と「○文字以内で」の違い

例えば、「5文字で抜き出せ」と「5文字以内で抜き出せ」は、違います。

前者は、「5文字で」とあるので、答えは5文字ジャストになります。4文字ではありません。

これかな?と思って4文字のものを書くと、確実にペケです。「5文字で」って言われているのに4文字で書いたら、ダメですよね。

後者は、「5文字以内で」という指定です。5文字以内なので、4文字の言葉が答えの可能性もあります。

5文字以内ってことは、1文字でもいいの?ってなるかもしれませんが、国語のテストにおいて、一般的に「○文字以内」となっている場合は、およそ9割以上が目安となります。

「100文字以内」なら、90文字~100文字の間になります。5文字以内なら、少なくても4文字でしょう。

ちなみに、「○文字前後で」とある場合は、前後の約1割が幅になります。「100文字前後で」とあれば、90~110文字が目安になります。

あくまで目安なので、問題や言い回しによっては85文字や115文字ぐらいで正解になることもありますが、ブレ幅は1割以内に収まれば、基本セーフです。

「抜き出せ」という指定があるかないか

問題文に「抜き出せ」とあった場合は、本文中から「抜き出す」ことになります。

「抜き出す=一字一句間違わずに抜き出す」なので、本文の一部と全く同じ言葉が答えになります。

例えば、「20文字以内で抜き出せ」とあれば、本文中から、20文字以内のところを探して、その言葉を一文字も変えることなく、そっくりしのまま抜き出して、答えに書くことになります。

自分で言い回しを変えると、「抜き出せ」のルールから外れてしまうので、ペケになります。

一方、「20文字以内で答えよ」とだけあれば、「抜き出す」という指定がなくなるため、抜き出してもいいですし、自分の言葉で一部を書き換えてもよくなります。

「抜き出せ」はボーナス問題?!

一般に、指定が厳しければ厳しいほど、問題は簡単になります。

「5文字で抜き出せ」なら、5文字のところを探すだけで済みます。

しかし、「5文字以内で書け」となると、答えは4~5文字の間になりますし、「抜き出せ」じゃないので、答えの言葉が本文中にそっくりそのまま答えが書いてあるかもしれないし、自分でくっつけたり要約したりしないといけないかもしれません。選択肢に幅が出てきてしまいます。

そうなると、難しくなります。

ってことで、「○文字で抜き出せ」は、比較的点数を取りやすい問題なんです。(もちろん、問題によっては難しいこともありますが・・・)

「本文中の言葉を使って」と「抜き出せ」は違う

他にも、「本文中の言葉を使って」という指定があれば、必ず答えの中に、本文中の言葉を使わないといけません。

そして、「抜き出せ」ではないので、自分の言葉で言い回しを変えて書くことになります。

大抵この場合は、抜き出した文章を元に、自分で繋いだり削ったりして回答することになります。抜き出しただけで答えになる場合もありますが、稀です。

国語の長文読解は、問題文との会話

このように、パッと見、同じような問題文であっても、問い方によって、答えになる言葉が変わってきます。

「○文字ジャストなのか、以内なのか」「抜き出すのか、自分の言葉で書くのか」というのが問題文から見えてきます。これを自分で判断して、回答していくのがポイントです。そこで間違えると、点数がもらえませんからね。

ただ、どのような問題であれ、共通しているのは「問題文で聞かれたことに対して、答える」ということ。

「問題文でこう聞かれているから、こう答える」といった、会話のようなやり取りが、長文読解での答え方になります。

いわば、問題文との会話です。

長文読解でどの答えにするか迷ったら、問題文と会話してみましょう。しっくりする方が答えです。

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