歴史でよく出てくる年号。710年 平城京、794年 平安京、1192年 鎌倉幕府・・・など、歴史ではたくさんの年号が出てきます。大人になってからも覚えている人はたくさんいるでしょう。
実際のところ、「関ケ原の戦いは何年?」のように、テストで年号を直接問われることは少ないのですが、年代順に並べ変えたりする問題はよく出ますし、歴史の流れを把握するという点でも、重要な出来事については年号を覚えておきたいところです。
その、覚え方を3つ紹介します。
Contents
歴史の年号の覚え方 3つの方法
1.語呂合わせ
「なんと(710)立派な平城京」、「なくよ(794)うぐいす平安京」、「いいくに(1192)作ろう鎌倉幕府」とか、語呂で覚えるパターンです。
メジャーな覚え方ではあるんですが、マイナーな年号になると語呂が作られていません。
そんな場合は、自分で語呂を作るのが一つ。
聖徳太子が摂政になったのは593年ですが、「聖徳太子はゴクミ(593)のファン」みたいに覚えました。ゴクミ・・・は後藤久美子なんですが、今の受験生だと知ってる人は少ないかも・・・
まぁ、そんな感じで、自分なりの語呂を作って覚えていくパターンです。
メリットは、とにかく覚えやすいこと。口ずさむだけで年号と出来事をセットで覚えることができます。
デメリットは、マイナーな年号だと、既に作られた語呂合わせが見つからないこと。語呂合わせがない場合は、自分で強引に作らないといけない(593=ゴクミ、みたいなもの)のが難です。
2.数字の特徴・ルールを掴む
年号の数字を見て、特徴を見つけて、覚える方法です。
例えば、ヨーロッパの歴史で出てくる市民革命で
- 1642年 清教徒革命
- 1688年 名誉革命
があります。
筆者は、最初の清教徒革命の年号を見て、
1・6・4・2。偶数ばっかり(最初の1を除く)で、6・4・2と下がっていっている
という特徴を見つけました。1642と丸暗記しなくても、偶数で下がっていく年号、というだけで覚えています。
そして、もう一つの名誉革命は、
1・6・8・8。これまた偶数で、88。
清教徒革命は偶数を下がっていき(6→4→2)、名誉革命は偶数を上がって横並び(6→8→8)。
こんな感じで覚えています。
ちょっと話は逸れますが、清教徒革命と名誉革命のどっちが先でどっちが後か分からない、って場合は、内容を考えてみましょう。
清教徒革命は、一般にイメージしやすい革命で、市民が武力で戦い、支配者に勝った革命です。その後の名誉革命は、市民側の前回の勝利があったので、支配者がビビッて逃げてくれたから無傷で革命になった、という風な流れを掴んで覚えます。
実際の革命の中身は多少違ってるんでしょうけど、順番を覚えるだけならこれで十分ですよね。
で、フランス革命は、1789年で、これも特徴的な数字なので、覚えやすいです。
日本史なら、1333年 建武の新政。鎌倉幕府滅亡後の後醍醐天皇が始めたものですが、1・3・3・3。キリのいい数字です。
キリのいい数字と言えば、1600年 関ケ原の戦い。ちょうど1600年。ちなみに、関ケ原の3年後に江戸幕府が誕生するわけですが、関ケ原プラス3と知っていれば、1603年が導き出せます。
年号を見て、ただの数字だと捉えるのではなく、「珍しいな」とか「変わってるな」「面白いな」って思うことが大事です。
この「変わってるな」って思うことで、覚えやすくなるんです。
ただ単に「1600」という数字を見るだけでは覚えられませんが、「関ケ原は1600年ジャストなんだ!天下分け目な感じ~」って考えると、脳に刺激が行って、覚えやすくなります。
3.記憶術
丸暗記に近くなるんですが、数字を覚えるという目的だけなら、これをマスターすれば可能です。記憶術の一つで、数字仮名置換法というものです。
まず、仮名の50音に数字を割り当てます。と言っても、あかさたな~の順で、行単位で1から振っていくだけです。
- 1→ あ行 → あ、い、う、え、お
- 2→ か行 → か、き、く、け、こ
- 3→ さ行 → さ、し、す、せ、そ
- 4→ た行 → た、ち、つ、て、と
- 5→ な行 → な、に、ぬ、ね、の
- 6→ は行 → は、ひ、ふ、へ、ほ
- 7→ ま行 → ま、み、む、め、も
- 8→ や行 → や、ゆ、よ
- 9→ ら行 → ら、り、る、れ、ろ
- 0→ わ行 → わ、ん、(ぱ、ぴ、ぷ、ぺ、ぽ)
(わ行だけでは少ないので、ぱ行も使っています。)
で、これをどう使うか、ですが、
フランス革命の1789年を例にとると、
まず、17と89の2つずつに区切ります。
- 1→ あ行
- 7→ ま行
- 8→ や行
- 9→ ら行
となります。そして、
17を、あ行→ま行で始まるものに置き換えます。
例:雨(あ・め)、馬(う・ま)、エメラルド(え・め)
89を、や行→ら行で始まるものに置き換えます。
例:槍(や・り)
「これらのモノを2つ組み合わせて覚える」ことで、数字を覚えます。
例として、
1789→馬(17)+槍(89)、という組み合わせができます。
そして、この馬と槍を使って、変な想像をします。
例えば、「馬が、槍を持って戦って、フランス革命が起こった」という絵を想像します。
実際にはあり得ない、変なイメージです。でも、それを思い出せば、1789が導き出されます。
登場する順番を守る
まず「馬」だけを思い描き、次に、できるだけ変な流れで「槍」を登場させるのがコツです。
順番が逆になると、8917になってしまうので、登場順は守りましょう。
できるだけ変なイメージをする
変な登場のさせ方をした方が印象が強くなるので、覚えやすくなります。
同じ1789でも、
「雨が降ってる中、槍を持って」
より
「馬が、槍を持って」って方が、変です。
変な方が、インパクトが強いので覚えやすいです。
雨の中、槍を持って、ってのも、フランス革命っぽくてアリなんですけどね。覚えやすければどちらでもいいです。
そういう観点で言葉をチョイスして、2つのものを順に想像をします。
そしてそれを焼き付けるために、具体的に、頭の中で数秒間描きます。その変な想像は、他の誰にも言う必要が無いので、できるだけ変なものにしてください。その方が覚えやすいです。
記憶術はあんまりおすすめしません
3つの中で一番長く説明してきた記憶術ですが、
- 数字をモノに置き換える際、何がいいか考えるのに時間がかかる
- 歴史の前後の流れに関係ない覚え方になるので、点で覚える形になってしまう
というデメリットがあります。
どうしても数字が覚えられない、という人にはこの方法もアリかなぁと思いますが、効率的とは言い難いな・・・と筆者は思います。
記憶力を上げるコツ
例えば、変態仮面。いきなりですが。(^^;
見た目にインパクトありますよね。一度見たら忘れません。
このインパクトというのは、言い換えると脳への刺激です。
覚えるってことは、脳への刺激が強ければ強いほど、焼き付くものなんです。
だから、年号を覚えようとするなら、どうやって脳に刺激を与えるか、焼き付けるかが非常に重要なんです。
脳にインパクトを与える最も簡単な方法は、変な想像、変わった想像をすること。その一つが記憶術なわけですが、必ずしも記憶術のやり方にこだわる必要はありません。
どんな科目の勉強でもそうですが、脳に刺激を与えることを意識していくことで、効率は上がります。
覚えるためには脳への刺激が必要不可欠
脳への刺激がない勉強は、いくらやっても入りません。
刺激を与えること=実になる勉強=成果が出る。
逆に、刺激を与えないこと=実にならない勉強=やるだけ無駄、です。
どうせやるなら、実になる勉強だけをやるように心がけましょう。そう意識してやっていくと、結果も変わってきますよ。